人生で1番感動した舞台「ラ・マンチャの男」
こんにちは。
普段は今年で5年目?になる新米ヅカオタをさせていただいているワタシですが、実は演劇はずっと昔から大好きで、宝塚以外でも年20本以上は定期的に観劇しています。
最近は配信も盛んなので、配信も含めるともっと多くなると思う。
ジャンルは特に問わず、見たな〜と思った舞台であれば小劇場から歌舞伎や能までいろいろ見て回ってます。
(もちろんジャンルで言うと宝塚がダントツで多いのですが…)
いろいろな舞台を趣味で観劇してきて「いや〜見てよかったな〜」と思う時もあれば「なんだったんだこれは…」と思うこともあり。
良くも悪くも、大なり小なり毎回心を動かされて帰るわけですが…
数年前に出会った作品で、自分の新しい感情に出会ったような…戸惑うくらい感動する初めての観劇体験をしました!
その作品が…
「ラ・マンチャの男」
もはや、この写真を見ただけでもちょっと謎に涙出てきそうになるんですよね…。笑
ラ・マンチャのこととなると、すごく情緒不安定。笑
公演回数1300回?!「ラ・マンチャの男」とは?
「ラ・マンチャの男」とは、
作家セルバンテスの「ドン・キホーテ」という作品を元にして作られ大人気ミュージカル作品で、ブロードウェイで初演されるとまたたく間に話題となり世界各地で上演を重ねています。
日本では、1969年に歌舞伎役者・松本白鸚さんが初演されました!
まさかの歌舞伎役者!!!!
とはいえ…松本白鸚さんはミュージカルやドラマ・映画にも多数出演されていて、ワタシのイメージ的には「日本を代表する俳優」という感じなので、そこまで不思議なことでもないですね。
しかも当時の白鸚さん(当時の名前は市川染五郎)がイケメンだこと…………
今でも80歳ながらダンディーで男っぷりがたまらん白鸚さんですが、若い頃からイケメンすぎて超絶大人気俳優だったそうで…
人間ができる年齢の重ね方の最頂上やな…って思いました。笑
お孫さんの現・市川染五郎さん(17)も中性的でミステリアスな美貌で話題ですが、白鸚さんの若い頃の画像を見るとびっくりするくらいそっくりで!成長楽しみすぎんか?!!!!!!!
すいません…話がそれました……
日本での上演もかなり大きな話題となり、帝国劇場を中心に全国でも上演され、なんと公演回数は2019年時点で1300回に!!!!
ちなみに松本白鸚さんは、1970年に本場のブロードウェイでも「ラ・マンチャの男」で主演を演じていて、日本で1300回演じて、本場ブロードウェイでも演じていたらもはや正真正銘のセルバンテスでドン・キホーテ(主役の役名)なんです!!!!
主役の松本白鸚さんは劇作家のセルバンテスと劇中の即興劇に登場するドン・キホーテの2役を演じています。
役者人生でこんなに長年評価され続けて、何度も演じ続けられるお役に出会える人ってそんなに多くはないんじゃないでしょうか?!
まじでかっこいいわ〜。松本白鸚さんが若い頃の上演も見てみたかったな〜。
あらすじに関しては、公式HPをご覧ください。
ミュージカル「ラ・マンチャの男」公式HPhttps://www.tohostage.com/lamancha/index.html
「ラ・マンチャの男」のどこがすごい?
すごい熱量を持って語っているワタシは、実は2019年帝国劇場での上演で初めて観劇し、昨年2022年日生劇場と2度しか観劇できていません。
ただ、コレに関しては回数じゃないと思うんですよね。
初めて観劇した2019年が衝撃的すぎて…
2回目の観劇はもうおかしな情緒になっていて、なぜか幕が開いた時点でちょっと泣いてた。笑
「ラ・マンチャの男」との出会いは、仕事で知り合った方が誘ってくださったことがきっかけでした!
その方にいつもワタシが好きな演劇の話ばかりしていたので(仕事中に笑)、もし興味があれば…と声をかけてくださいました。
「ラ・マンチャの男」自体は知っていましたが、イメージ的に難しくて深すぎてワタシには分からなそうというか…熱い漢の胸にグッと響く系の感じなんやろな〜と思って自分からはチケットを取りに行かない感じでした。(ド偏見)
実際のところ超人気ミュージカルなので、そう簡単にはチケットも取れず、最初から諦めていたという感じです。
上演時間は約3時間。
しかも間に休憩無しのぶっ通し!!!
正直最近はそんなに興味がない題材だったりすると1時間スマホをいじらず観劇することも「キツイな〜」と思うことがあるくらい現代っ子オバサンなので、3時間も耐えられるのか本当に不安でした。笑
客席に入ってみると、幕が開いて舞台装置が見える状態になっていました。
天井には長い階段が吊られていて、舞台は客席に向かってナナメに傾いている。そして全体的に真っ黒なすごく不思議な舞台装置。
舞台装置のちょっとダークな雰囲気が、なんともワタシの不安を煽ります…。
席は3列目の上手側。すごくいい席で見せてくださって感謝。
客席についてパンフレットを見ながら待っているといよいよ開幕!
ここから…ほぼ記憶がありません。。。笑
なにその感想。笑
ただ、舞台上で繰り広げられるドン・キホーテの即興劇に自分でも考える時間もなく気づかない間に引き込まれていて、最後のベッドの上でドン・キホーテが看取られるシーンで急に3時間の物語が走馬灯のように頭の中に流れてきて、ボロボロと涙が溢れていました。
ほとんど事前の予備知識を入れないで観劇したので、その時点で物語のすべてを理解していた訳ではなかったと思うのですが、気づけば涙が止まらなかった。
ただ3時間があっという間とも感じなくて、ドン・キホーテがほぼ出ずっぱりで演じる3時間に凝縮された人生を客席で観劇することで一緒に歩んだような感覚でした。
客席で3時間ぶっ通しで観劇するのも大変だと思ったけど、演者も3時間集中力を切らさずかなりハードな運動量で演じ続けるというのは、何億倍も大変だよな……。
そして主演の松本白鸚さんは本当にずっと出ずっぱりで。2019年時点では年齢的にも70代後半だと思うのですが、もうドン・キホーテ憑依したように見えて…。
軽快に動き、マイクがいらないのでは?と思うような素晴らしい声量で歌い、長くて急な階段を軽く登っていく……ちょっと信じられなかった。
でもこれは舞台が終わってから思い返してみた感想で、上演中にはそんなことも全て忘れてただ物語に引き込まれていた。
こんな風に観劇できた舞台は今まで初めてで…。
私も生きているうちに、こんなに素晴らしい観劇体験に巡り会えて、本当に幸せだと思いました。
2019年に観劇した際には、ヒロイン?のアルドンザ役を元宝塚トップスターの瀬奈じゅんさんが演じられていて、男勝りに生きるしかなかったアルドンザが瀬奈じゅんさんの力強さとすごくリンクしていた。
2022年に観劇した際には、アルドンザ役を松本白鸚さんの実の娘である松たか子さんが演じられた。松たか子さんは以前にも何度かアルドンザ役で親子共演をされていていつか見たいと思っていた共演が見れて本当に嬉しかった。強いけどピュアな、もう1度みたいアルドンザでした。
「見果てぬ夢」を私もみて生きたい
「見果てぬ夢」を私もみて生きたい
もうむちゃくちゃ「ラ・マンチャの男」に影響されているアラサー女のセリフ。笑
「見果てぬ夢」は劇中に登場する名曲で、松本白鸚さんが歌うこの曲を聞けただけでもチケット代倍払いたいと思えるほど素晴らしいです。
いやでも本当に「ラ・マンチャの男」見るたびに奮い立たされるような気持ちになるんですよね。
昨年の日生劇場公演は、松本白鸚さんによる「ラ・マンチャの男」ファイナルということで…幸いにも初日を観劇できたのですが……
なんかもう幕開いて冒頭から涙が止まらんくなってきて……笑
戻ってきた…ラ・マンチャの男が戻ってきた……!!!!!
1回目の観劇後「絶対にもう1度見たい!でももう見れないかな…」と思っていたので、2回目の観劇にして完全なるラ・マンチャっ子になっていました。笑
「ラ・マンチャの男」といえば、
何度でもワタシたちを奮い立たせてくれるセルバンテスの名台詞!
素晴らしい名言は数々あるのですが、なかでもワタシが好きなのは
一番憎むべき狂気とは、あるがままの人生に、ただ折り合いをつけてしまって、あるべき姿のために戦わないことだ。
というセリフです……。
いや〜〜。もう刺さる!!痛いほど刺さる!!!刺さりすぎて痛い!!!!!!
定期的にこの名言を噛み締めています。笑
特に会社員をやっていた時代は、カレンダーの毎月1日部分にこの名言を書いて毎月自分を奮い立たせてました。笑笑笑
恥ずかしい過去の話なので、どうかここだけの秘密にしてください。笑
まさかの2023年4月に再演!本当にファイナル!
というわけで、2023年4月にこの「ラ・マンチャの男」ファイナル公演が蘇ることになりました!!!!!!!
というのも2022年にファイナル公演と銘打って上演された日生劇場公演はコロナの影響でほとんどが公演中止になってしまい、たったの7回しか上演されませんでした……。
最後の舞台を見届けようと心待ちにしていたラ・マンチャファンからはほぼ悲鳴のように観劇できなかった悲痛の声が上がっていました。
ただ松本白鸚さんも80歳を迎えられ、さすがに厳しいかと思いきや、まさかのファイナル再演!!!!!
よこすか芸術劇場にてわずか10回公演ではありますが、再演の発表だけでもどれだけのファンが救われたことか……。
いよいよ2月11日にチケット一般前売も始まります。
おそらく即完です!!!
ワタシは先程申し上げたように2022年のファイナル公演を観劇できたので、今回は応募しません。
正直に言うと、ファイナル見届けたいです……。もう1度みたいです……。前回とは絶対また違うもん。
人生変わった作品なので。
でも、長年ラ・マンチャと歩んできたファンの方が本当にたくさんいらっしゃるのは分かっているので、このファイナルは1人でも多くのファンの方が見れたらいいな、と思うわけです。
観劇した方の感想を聞いて、共にファイナルを祝しつつ、心を満たしたいと思います!!!!
ラ・マンチャの男!フォーエバー!!!!!!